コラム
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昭和100年から、2026年の新時代へ「第2回 知財の未来」イベントにむけて
2024年1月24日投稿
目次
- もう一歩先の未来(プロローグ)
- 人が自ら介在(デザイン)出来ること
- デザインがうむ、未来社会
- 著作の重要性と未来
- 作権における、「未来社会の実験」
- メタバースで、国際的な経済シュミレーションから、知財戦略へ
- 明確な解決すべきテーマ
- 先端の大学や研究機関の役割
- 知財はチーミングの核に
- DOICで世界的なイノベーションへ
もう一歩先の未来(プロローグ)
—–ここから、生成AIとの対話——
ロボットがAIで自走し、私と対話した課程で、ロボットが創造した創作物。 これはだれの著作物? 更に、 自走するロボットと、自走するロボット。 あるいは 自走するAIと、自走するAI同士が作った創造物。 これらは誰の著作物になるのか?
著作物における、主観と客観の逆転
メタバースや、デジタルヒューマンにより、主観では「私」では在るが、アバターや、デジタルクローンで私に成り代わった誰かが、創造物を生み出した場合。 また、私が、VR空間内で、他人から見たときに、その他人にとって都合のいい他者にレンダリングされ、その他人と、私ではないレンダリングされた他人になった私とが生み出した創造物。 こ既にこれら事象が発生する可能性を秘めた時代になった。新しいテクノロジー(メタバース、デジタルヒューマン、VRなど)によって生じる著作権の問題は、法的にはまだ大いに未解決の領域です。多くの場合、現行の著作権法はこれらの新しい状況に対応していないため、新しい法的枠組みやガイドラインが必要とされています。
デジタルクローンやアバターによる創造物
一般的に、デジタルクローンやアバターを操作している「実際の人物」が著作権を持つとされることが多いです。ただし、AIが高度に進化して自律的な創造活動を行うようになると、その解釈は変わる可能性があります。
VR空間でのレンダリングと創造物
このようなケースでは、創造物を生み出した「実際の人物」が著作権を持つと考えられますが、レンダリングのプロセスによって生じた新しい要素については不明確です。
AI同士の連鎖と著作権
現在の一般的な法的枠組みでは、AIによって生成された創造物の著作権は、AIを設計・運営した人物または企業に帰属します。しかし、AIが独立して他のAIを生成し、その連鎖が複雑になる場合、この問題は非常に複雑になる可能性があります。
発明の概念との比較
発明においては、一般的に「最初に発見した人」がその権利を持つとされますが、AIが生み出した創造物に関しては、このような明確なルールが存在しないのが現状です。
日本著作物に関する、取るべき方針
最初に規制を入れると、他国に大きな遅れをとるリスクが大きい。 これまでの法の確率過程がそうであるように、ある程度放置し、問題が発生したら裁判などの公平性を持って、凡例などで判断していくということが現実的であろう。 アメリカがそうしているように。 ただ、その裁判も、人の手による仕事が減り、研究開発においても、仕事においても、大半がAIの手によるものになるであろうこれからの時代。 創造物はAIが生み出す確率はどんどん大きくなる。 また、データ、あるいはビット数が大きい大規模AIを開発できたところに資本が偏り、人の仕事が減るほどAIが想像する価値を、人が享受することが多くなるだろう。
wwwから生成AIの時代
Googleが制覇したインターネットにおいては、WEBのコンテンツは人が創造し、AIが整理をする役割を担い、その整理した結果を人が享受した。 AIの仕事が増え、人の仕事がなくなっていくと、AIが創造をして、人がそれを享受する。コモンストックは生成AIへ移行する。 発明の権利の対価である貨幣の価値も大きく変わるだろう。 すでに、先端研究の現場ではAIが発見をし、その発券に対し、研究者が式や課程を後付で紐解くという現実が増えている。 未来は、人が主体であった著作の考え方自体が変わるのではないだろうか?
未来の著作概念
確かに、AIの役割が増大するにつれて、人が主体であった「著作」の概念自体が大きく変わる可能性があります。AIが研究や発明、創造活動の主体となると、それに対する「所有権」や「著作権」も新しい枠組みで考える必要が出てくるでしょう。
貨幣の価値と著作物
AIが主体となる未来では、貨幣の価値や経済の構造も変わる可能性があります。例えば、AIによって生み出される価値が主流となれば、その所有権や使用権に対する報酬形態も、貨幣から変わるかもしれません。
先端研究の現状
AIが科学研究で重要な役割を果たすようになってきているのは事実です。このトレンドが続けば、人が「解釈」や「後付けの理論構築」に特化する形で、著作物や知的成果に対するアプローチが変わってくるでしょう。
AIが生み出した著作。 それを中心に、人々がそれを楽しみ、またそれに感化されて創造物をうみ出したり、コミュニティを形成する。 未来のコモンストックのあり方は、そういった、「距離や過去未来の時間の概念を超えて集合知を中心に生み出される体験価値」を生み出していくエコシステムの想像であり、誰の創造物であるかではなく、著作の主張や権利が重要なのではなく、体験価値に重きが置かれるようになるのではないか。
体験価値の重視
未来において、AIが生み出す著作物が社会や文化に大きな影響を与える場合、確かに「誰が作ったか」ということよりも「どのような体験を提供するか」がより重要になる可能性があります。コモンズ(共有資源)がデジタル化され、グローバルにアクセス可能になると、体験そのものが価値とされ、そこに集合知が影響を与えるでしょう。
著作権と経済
このような状況では、著作権やその他の知的財産権が、従来のように個々の「所有」に焦点を当てるものから、共有される「体験」や「価値」に対する新しい形の報酬や認識が必要になるかもしれません。例えば、体験の提供者(AIやその開発者)に対するマイクロトランザクションや、共有に基づく新しい経済モデルが考えられます。
社会的影響
さらに、このような変化は社会全体に影響を与える可能性があります。具体的には、教育、政治、コミュニケーションといった多くの分野で、集合知と体験価値がより重要な役割を果たすようになるでしょう。
——ここまで——
人が自ら介在(デザイン)出来ること
デザインは、「想像する側」それを「受け取る主観側」の双方にある。「受け取る主観側の力量」に沿ったパーソナライズされた「受け取り方や捉え方のデザイン」は、AIにできるだろう、しかし、その人自身の成長や可能性は、機械的にプログラムされたものではなく、親や先人、周辺の人々との関係を元に無限に広げて上げるべきで、「自身をいかようにもデザインしていくことの出来る社会」をどのようにデザインするか。
そこに、自らに対し介在出来るという「個性」、人間自身が人類に対し介在できる「責任」というデザインがある。
デザインが無限の可能性を人に与えるために障壁となるもの。それが未成熟な社会、環境、時代といった、足かせである。
例えば、
ピアノがない時代に生まれたベートベンは、ピアノの天才にはなれなかった。
生きることに必死にならざるおえない、戦争時や貧困、教育水準など。1
それら障壁をクリアにしてくれるものこそが、AIであったり、バイオなどのテックである。
周知の通り、進み方や選択、タイミングを間違えることで、人類や地球に未来は無くなるかもしれない。
科学や先端技術の研究は最速で進めるべきであっても、未成熟な段階である今は、消費の仕方に対し、いかに理性的、知性的なデザインが出来るかが重要なのである。
デザインがうむ、未来社会
デジタルヒューマンの親友が居てもいいし、デジタルの親が居てもいい。
デジタルヒューマンや、デジタルの生命体のようなもの自身にも体験価値があっても良い。
それを良くも悪くも出来るのは、自らの主観のデザインによるものであり、それに影響を与える社会のデザインのありかたである。
昭和100年目の2025年において。
万博という科学の集積のような偏ったイメージを払拭し、「人間らしさに立ち返ろう」とそびえ立った太陽の塔、そして岡本太郎。
国立民族学博物館創設者の梅棹忠夫が未来予言をした、情報の文明学など。
55年越しの彼らの想いを受け継いだ2025年の万博においては、ベンチという、共有物のあり方を、「戦いの場」ともできれば「憩いの場」とも、「きっかけ」ともデザインできる。
ベンチという、共有物のあり方の再提案。
戦いの場ともできれば憩いの場とも、きっかけともデザインできるCo-Design Challengeプログラム。
Co-Design Challengeプログラム
https://www.expo2025.or.jp/co-creation-index/co-design-challenge/
デザインという切り口で、人間可能性を問いただした様に感じられた。
その真意は、プロダクトとして展示される万博の会場で感じられるのかもしれないし、そのデザインから何を感じるのかは多様でいいのかもしれない。そして、その多様な体験自体が企画全体の構想と、デザイナー、参加者らによって、デザインされているのかもしれない。
著作の重要性と未来
成熟した社会には、知財は経済的権利の変換するためのツールではなく、文化資本としての体験に対する価値を保証すものになるのかもしれない。しかし、それに至るまでは、アイディアや構造、機能性を生み出した人の権利を経済価値として主張できる自由を与えるために、知財はより重要なものとなる。
一般的な経済圏という解釈であった地上のリアル空間。宇宙という広大な区間とともに、バーチャルに代表されるデジタル空間での人々の活動が活発なった。
中でも、バーチャルであるメタバース空間は、既に国際的に大きな経済圏となっている。
アメリカの子供が、学校から帰宅後に集合する場所は、メタバースが過半数となり、リアルを超えた。
人が動き滞在する場所においては、必然的に軽活動を伴う。
この経済圏においての知財におけるルールは、ほとんど整備されておらず、リアル空間のルールも適用できないものが大半である。明日にでも誰かに権利をおさえられてしまうかもしれないにも関わらず、まだまだ無法地帯で、企業や研究者側も、リテラシーが無いがゆえに戦略無く傍観している。
知財に対するリテラシーや法の整備が未熟であるがゆえに障壁や足かせとなるこのタイミングにおいて、知財をデザインするということが、アイディアやデザイナーらの創造性、スタートアップらの権利を守ることとなり、共創やイノベーションを加速できるのではないか。
著作権における、「未来社会の実験」
ルールの策定や倫理観の構築には、シュミレーションが欠かせない。国内の人向けの経済活動と、海外、各国の人々との経済活動のあり方も異なる。
デジタルの場にいて、国境は少ない。
国内のシュミレーションと、国際的シュミレーションを戦略的に行い、果実を実らせていくために、ふさわしい場。
経済目的を持って、国際的に研究者やビジネスパーソンが集まる場は、暫くの間2025万博以外見当たらない。
・メタバースでの経済活動シュミレーション
・多様な人種との経済交流シュミレーション
この2点が満たされるDOICは、まさに「未来社会の実験所」
メタバースで、国際的な経済シュミレーションから、知財戦略へ
知財を産む
DOIC にて、国内外の産学官民連携や学々連携、企業間連携など
権利化
利用プラットホームと活用のされ方を理解した上で、知財戦略をたてる
明確な解決すべきテーマ
脱炭素、医療、バイオ、AI・ロボティクス・・・
先端技術を生み出す研究機関の進む方向性と連携性が、地球規模で運命を左右する。
先端の大学や研究機関の役割
発明の中心的役割を担う研究機関が、全体構造を俯瞰した上で、未来に対する戦略をどのようにたてるのか。
弁護士会、弁理士会、WIPO、特許庁などとの国内連携から国際連携へ。
知財はチーミングの核に
知財で権利を守る時代から、イノベイティブな共創チームの組成の核に知財を活用する時代へ。
東京工業大学のオープンイノベーション機構が、未曾有のコロナ禍において行った、革新的な知財の活用方法。イノベイティブなチームビルディングの核に知財を活用することを提案し、無償で大学の知財を有限で公開した。権利のあり方や報酬、主張の仕方含め、この流れはエコシステムとして加速していくだろう。
DOICで世界的なイノベーションへ
大学、研究期間、企業、行政らが、イノベーションを産み、成熟した社会を構築するために共創を産む場所、DOICに是非参加いただき、業界、立場を超えた多様な融合を共にデザインしていきましょう。
DOICはオープンイノベーションのエコシステムへ
DOICは、地球規模の問題解決を早期に実現すべく、2025年の万博を期に、国際的なオープンイノベーションのエコシステムの構築を目指します。
また、国際的な共創を生み出す、プラットフォームを多数生み出します。
メタバース空間
共創イベント会場
先端技術展示場
デジタルマッチングプラットフォーム
共創アグリゲーターによるサポート
課題をベースにしたマッチング機能
DOIC
EXPO 2025 大阪・関西万博
共創チャレンジ
デジタル・オープンイノベーション・キャンパス
(Digital Open Innovation Campus:DOIC)
https://team.expo2025.or.jp/ja/challenge/609
EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト
https://www.expo2025.or.jp/
2024年1月24日